深夜のちょっと小話
1999.12.16 第7話「ザ・パチンコ」
前回の「セックスについて」は「結局最後はお前のネタかい!」、とか「どうしたん?」みたいな反応しかなかった。う〜ん、もっと反応があってもいいと思うんやけど、みんなメールするのが邪魔くさいのか、小話に飽きてきたのか、それとも読んでないのか・・・。後で読み直すと結構説明不足やったから、すごい反論があってもよさそうやけど、本当のとこはどうなんやろか?ちょっと肩透かしを喰らった感じやから予定を変更してPart2は又気が向いたら。
今回は第7回ということもあって、「パチンコについて」である。といっても、ここでパチンコの勝ち方をいっても誰も読まへんやろなぁ。理系の人には理解できても「数字は嫌い」って言う人には苦痛でしかないから。そんなにみんな興味があるとも思えへんし・・。パチンコする人(勝ち方を知らない人)に言うけど、今年のパチンコは19日を以って終了することをお勧めする。19日以降はかなり気を引き締めないと命取りになるから。自分がサンタになっても全然得はしないしね。逆に19日までは稼ぎ時やから出来るだけ抜いてしまうように。結局パチンコって出る時期は決まってる。でもここ最近は景気が悪いから年末の一気出しも当てにならんかも知れんから心してかかるように。この辺で自主規制。希望者には「パチンコ・ザ・マニア」をお届けします(笑)。では、@第7回@スタートです。
俺はパチンコを大学生活5年間をかけてやりまくった。それは皆が知っての通り。大学のレポートに追われながらも大体1ヶ月7〜10万円の収入で休みに入ると20万円以上の勝ちを収めてきた。最高は1ヶ月40云万円。俺が文系の大学ならもう少し収入が増えていたかも。俺が京都在住でなければそれ以上に・・と、言えばキリが無い(京都は他府県に比べてルールが厳しい)。店が出しているときは風邪で38度以上熱があっても打っていた。アホである。
しょうもない自慢話はこれくらいにして、本題に入る。今日はパチンコで勝ち続けてる人しか経験できない精神状態が主なテーマ。別に興味の無い人は読まなくてもいいよ。ただし、ほとんどの人が一生経験することは無いと思う。
パチンコとは本来孤独なゲームである。俺の場合だと、横の席のおばちゃんに話し掛けられるのもイヤ。どの台が出るのか聞かれるのもイヤ。ましてや手を握られるなんてもってのほかである。最悪である(実話)。このような理由から俺のパチンコ時のスタイルは黒の皮ジャンにイカツめのグラサン。気合を入れるための整髪料と少量のBOSSの香水。こんな奴が昼間からウロウロしてるんだから声なんてかけられるはずが無い、と思いきや結構おばちゃんには関係なかったりする。
「オニィちゃん、いつも出してるねぇ。」(・・・・・・別に)「・・プロ?」(・・・・・・・・・学生)「うちの息子にも教えてほしいわ。」(・・・どんな家族や)「さっき私が1万円突っ込んだ台が退いたとたんに出されて・・」(・・・・そんなもんやで)「ほんまどうなってるんやろ?」(・・・原理教えたろか?)「あっ、今日浜村淳やった!ごめん、お兄ちゃん。わたし帰るわ。」(・・・・・・・どうぞ)「また来るわなぁ!」(・・・・・勝手にして) 何か嫌な奴みたいやな・・・。
喋りつづけるおばちゃん。店員に文句を言う客。台をバンバンたたく人。どんな人がいようがすべて無視してきた。むかついて紙コップを投げるババァにはびっくりしたけど・・。
ただ、このように孤独に徹して勝ち続けていると幻覚症状に似た自己催眠に陥りやすくなる。「自分はパチプロだ」みたいな自己陶酔である。裏街道をひっそりと歩くいぶし銀的英雄。その半生は一言では語り尽くせない。そんな物語の主人公のような感覚に襲われる。よって10万円以上の勝ちがある日などは、詩人の誕生となる。
「俺は今朝開けたドアをもう一度開き表通りに出た。空は蒼く星が瞬き、月の明かりがやけに眩しかった。木の葉の踊る11月の風が今日はやけにやさしく、いつもは寂しくひかる街のネオンが冷えきった心を溶かしてくれる、そんな気がした。」
こんな一節がすんなり出てくるほど、脳みそはやばく(?)なっている。ちょっと普通の人にはわかりづらいかもしれない。(あたりまえか?)
解りにくいついでに、パチンコで勝ち続けていると起こる症状その2。それは、価値観の変化である。パチンコをしていると金の出入りが激しいから金銭感覚が失われる、というウンコちゃんみたいなことを言いたいわけではない。それはパチンコで負けている人でも起こりうる症状。
ではどんな症状か?
それは人に対する評価基準の問題である。その人の価値を「この人はパチンコでどのくらい勝てる人なのか?」というのが、基準になってしまう。
不思議に思うかもしれないが本当の話。
最近はパチンコをしていないのであまりそういう感覚はなくなったが、数年前まではこの感覚しかなかった、と言っても過言ではない。
その人がどんなにいい人でも、嫌な人でも、月収50万円などと言われると「すばらしい人だ。」となってしまう。(ちょっとおおげさかな?)自分より稼ぐ人は上、稼げない人は下、という具合である。よって、大学時代は有頂天。粗末な天狗の出来上がりである。(前からやん、って言われそうやけど・・。)これは俺独自の感覚ではなく、世間のパチプロは皆そうみたいである。
とまぁ、笑いの無い今回の小話であるが、ついでに文句のひとつでも。
よく夏になると車の中に自分の子供を置き去りにしてパチンコをし、子供が死んでしまうといった事故が起きる。そうなると世間は「パチンコが悪い」になってしまう。何でやねん!悪いのは親!そんなとこに子供を置き去りにした奴が悪い!それがたまたまパチンコ屋やっただけ。ギャンブル(?)と言うだけでパチンコのせいである。誰がどう見たってパチンコは悪ないよなぁ?パチンコは人を殺さへんいうねん。パチンコ屋以外で同じ事件が起こっても世間は絶対取り上げへん。そのおかげでパチンカーはどんだけ肩身が狭いかわかってないねん。絶対あの記事かいてる奴はパチンコせぇへん。パチンコしてる奴やったらわかるもん。誰がわるいんか。
はまって借金作るのも自分のせい!リーチ外れてムカツクのも、期待するお前が悪い!パチンコやって自己破産?どんだけ笑わしたら納得すんねん。だから、俺が原理教えよか?