深夜のちょっと小話

1999.12.22 第８話「本来の姿に・・・」

最初にちょっと、一言。

第６話の「セックスについては」は、やはり失敗だった。それは書いた内容に対してではなく、そもそもこのメールの主題とずれていた。「気楽に読めて、且つふきだしてしまうメール」と言うのが目的だったのに対し、「セックス」という重いテーマを上げてしまっていた。反省。それに加えて「そろそろ小話を書かんといかんなぁ・・。」と思って急きょお題にそんなモンを選んだモンだから、言いたいことがいえなかったのと、無理矢理書いたのが一部の人にバレバレだったのには驚いた。別に仕事やないんやから、書きたいときに書けばいいのにねぇ。ネタバラシすると、前回の「ザ・パチンコ」も無理矢理書いた感がある。反応はすごいあってよかったけど。（笑）　只、昔パチンコにハマっていた同志達のほとんどが（自分を含め）最近パチンコに行ってない。どうするんだパチンコ業界！いともあっさりパチンコキ○ガイたちを更正させてしまったぞ。すべてはお上のせいのような気もするが、まぁ、その話はまた別の機会に・・。ということで、今回からは気分一新！？初心に戻って（と言ってもまだ８回やけど）このメールは本来あるべき姿に戻ります。それに気づかせてくれたI先生、ありがとう！感謝！それでは＠第８回＠の始まり～。

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この前（と、言っても結構前）、彼女と二人で円山公園に散歩に行った。もともとの目的は映画「シックスセンス」を見に行くことだけども、時間があったのと紅葉シーズンということもあって兼ねてから計画していたのであった。話は逸れるが、俺はこの「散歩」というのが結構好きだ。しかも一人で散歩するのが好き。何か色々と妄想を繰り返しながら歩いていると楽しくてしょうがない。単なる暗いやつと思われてもしょうがないが、会社の帰りもできるだけ歩いているし、その理由が妄想の時間を作るためだといっても過言ではない。一人で飯を食っているときでも妄想が始まったりするが、「おにぃ、またアホな事考えてるやろ！」と、妹から突っ込まれることもしばしば・・。確かに飯を食いながらニヤニヤ笑ってるのは気持ち悪いとは思うけど、何を考えてたかを聞き出そうとするのはやめてくれ妹よ。俺は家族相手にボケるのは正直つらい。うちの家系がどうであれ、家族中がボケであれ、つらい。何でこんな家系に生まれたのか？なぜみんなボケ倒すのか？今を以って不思議だけれど、まぁ幸せな家庭に生まれたことにしておこう。話を元に戻す。

八坂神社の境内を見回しながら歩いていると、所々に紅葉が見られるが少し時期が遅かったような気もする。紅葉してない木もあったり、逆に紅葉が終わって葉が全部落ちてしまっている木もあったりと様々だけれど、日曜日気分を肌で感じて満足。八坂神社を抜けて円山公園に入ると、何だかお腹が空いてきた。

「何か食べよか？」

「みたらし団子が食べたい！」

俺の提案にすぐのってきたこの生物（彼女）は、何やら今日はおごってくれると言う。非常に機嫌がいい証拠である。滅多にお目にはかかれないので、ここは甘えておいてもバチはあたるまい。

そうすると運良く（？）正面に出店が見えてきた。おっちゃんが二人で経営してる、あまり綺麗とは言いがたい店だけど、まぁ出店なんてこんなモンだろうと割り切ってのぞいてみることにした。

みたらし団子・お好み焼き・フランクフルト・おでん・おつまみにビールにジュースと一通りそろっている。おくにはテレビが置いてあって競馬中継が流れていた。そういえば今日はG1である。

「おっちゃん、フランクフルトとみたらし頂戴！」

何だか、あまりうまそうには見えないみたらし団子と非常にうまそうなフランクを（彼女のおごりで）購入して近くのベンチに座った。ふっ、ふっ、ふっ、馬鹿なやつ。どうみてもこっちのほうがうまそうやないか。そんなことを考えてると彼女が尋ねてきた。「映画何時からやったっけ？」今は３時位だから５時の映画には、まだ少し余裕がある。ゆっくりとした時間が流れていく。あぁ、休日してるなあ、なんていい一日なんだ。このフランクフルトさえ美味ければ・・・。

このフランクフルト、何だか皮が異常に硬い。昨日今日焼いたものではないような気もする。野生を感じる。

それに比べて俺の前に座っている生物（彼女）はご満悦といった表情である。ちっ、しくじったか。でも悔しいからフランクフルトの事は黙っておこう・・。

しくじったフランクを食べながら出店の様子を観察。次々と犠牲者が発生しているが、文句は言えない。原因調査も出来ない。賞味期限も書いてない。そんなことを考えてると、ＧⅠが始まりそうな雰囲気である。ここのおっちゃんは馬券を購入したらしく、しきりに客にうんちくをたれている。

「こんなモン見んでもわかるで！１－９しかありえへん。」だったらテレビを消せよ。

おっちゃんはテレビ目当てに集まった客に大声で叫んでいる。おいおい、そんなこと断言してええんか？馬は全頭、４本の足で走るんやで。勝負は終わってみないとわからない。

大体、ギャンブルをする人でこんなに大声を出す人が強いなんてことは有り得ない。決まって、事ギャンブルに関しては無口な人のほうがつよいケースが多い。このおっちゃんも例にはもれていないであろう。

「そらねぇ、馬なんて顔見てたら解りますわ。人間と一緒で・・・。」なんだか自信たっぷりで喋り捲っている。信用はしないがちょっと気になるので俺もテレビを見に行った。

テレビのアナウンスが聞こえる。おっさんが大声でわめいてたせいで、１０人以上の観客がテレビに釘付けである。「各馬一斉にスタート！・・・・」それを皮切りにみんなの視線は１番と９番の馬を追う。少しの緊張とわずかな期待。１分ほどの勝負を制したのは馬番で１－４であった。

「ああああああああぁぁぁ！！」おっさんが叫ぶ。客が引く。もう一人の店のおっさんは「またか・・・。」みたいな顔をしてあきれている様子。「１－４は買えん！こんなもん買える奴、おらんやろ！」大穴なのか？それなら仕方がない。1番を当ててただけまだいい。負けは負けやけど・・・。

まだわめいてるおっさんを尻目に人だかりはぞろぞろと散開しはじめる。おっさんショック！おっさんは狂乱練武し、馬券をびりびり破いて撒き散らしてるところに、最後まで残っていた初老の男性がボソッと一言・・。

「１－４は本命・・・・・・・。いいにくいけど。」

おっさん「えっ、本命？」

「うん、本命。さ、いこか。」といって、奥さんであろう人とどこかへ消えていった。

「・・・・・・・・・本命か。」おっさんショック！！

いくら賭けてたのかは知らないが、かなりの落ち込みようである。

「おい、あのおっさん急に商売はじめよんのとちゃうか？いらしゃいませーとか言うて・・」

なんて冗談で言っていると、すぐに聞こえてきた。

「はいっ、いらっしゃいませー！団子どうでっかー！！」

かなりのでかい声で売っている。あのレースいくら賭けたんや、おっさん！

「・・・・・・はぁ、もう団子じゃ追っつかんで・・。」

いったいいくら賭けたんや、おっさん！！

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・（無言）」

おっさぁぁぁぁぁぁぁぁぁん！！！

注）実話

PS.　今回もたいした話やないけど、まぁ、こんなもんでしょう。「シックスセンス」は予想よりは良かったです。最後は泣いてしもた。おまけの運小話でもどうぞ。

＜運小話＞

この前、仕事帰りに地下鉄の改札の前でウンコを踏んだ。場所が場所だけに最初はウンコやと信じられへんかったけど（チョコレートケーキだと思っていた）、トイレで靴の裏をかいでみると「・・・・うんこや。」

地下鉄という換気の悪いところで、ウンコの臭いはまずいので必死で靴洗ってたら涙がでてきた。それでもって終電に乗り遅れそうになった。ドキドキしながら乗車したけど、他の客にはバレずに無事帰宅。久しぶりの感触やったで。

次回の予定は「どろぼう」についてでもかこうかな。