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クーロン結晶の観測
実験の手順
真空チャンバー内を左図の様にRF電源の電極上部に試料を設置し、アース上部に微粉末を設置した。
また観測のために用いるレーザ光を設置し、真空を引く。ガイスラーが点灯できるだけの真空度に
なると、次に高周波電圧を印加する、すると、チャンバー内の電極-アース間でプラズマ放電が発生する
そのプラズマ中に微粒子を散乱さすことにより、微粒子が負に帯電し、クーロン結晶が生成する。
その生成された結晶を観測するために、結晶部にレーザ光を照射しチンダル現象により観測する。
また本研究では、アルコールガスを使用しプラズマを発生させた、これは赤色レーザ光を使用していたため、
窒素ガス中のプラズマは明るく観測に困難だったため、より赤色が目立つために使用した。
微粒子が負に帯電するわけ
プラズマとはイオンと電子によって構成された状態である。その中に物質を挿入すると、挿入された物質は
イオンや電子の大きさと比べると遥かに大きいものであるため、電極間で発生しているプラズマの観点から
見るとそれはアースと同様に見える。そのため、イオン及び電子は挿入した物質に集まるわけだが、イオンに
比べ電子の方が遥かに速度が速いため物質には電子が先に到着することになる、そのためプラズマ中の物質は
負に帯電する。また物質が負に帯電した後物質のまわりをイオンが覆いイオンシースと言われる状態になる。
これが発生すると、電子の帯電はなくなり、イオンを物質に吸い寄せる働きをする、吸い寄せられたイオンは
物質に衝突する、そのため、プラズマ中の物質のまわりの色はは全体とは変化した状態となる。
その、変化の様子を左図に示す。


実験結果1

実験結果2


実験結果3

実験結果4
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