ストローとゴムひもで
C60 フラーレンを作ろう!
2006.7.27 摂南大学工学部 電気電子工学科 井上雅彦
1.百円ショップなどでストローとゴムひもを買ってきます。
ストローを同じ長さ(3cmくらい)にそろえて切ります。
C60 の場合,ストローは 60 x 3 / 2 = 90 本 必要です。
(原子はそれぞれ三つの結合手を持っており,結合した原子間で共有するので)
ゴムの長さは 3 cm x ( 60 x 3 - 5 x 12 ) = 360 cmくらい。
(12個ある五角形の各辺に1回,それ以外のストローには2回通るので)
ただし,ゴムは伸びますからこの半分くらいでも良いはずです。
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2.ゴムひもの中央に最初のストロー
をセットし,
図のように六角形につないでゆきます。
フラーレンは12個の五角形を含みますが,
後に五角形になる部分をピンク色で示しています。
このとき,のストローには両側から合計2回
ゴムひもが通っていることに注意してください。
つまりここでゴムひもがクロスしています。3.ストロー
を一辺として新しい六角形を作ります。
これで六角形がふたつつながりました。
最後のストローのところでまたゴムひもがクロスします。
4.以下,同様に六角形をつないでゆきます。
五つ目の六角形を作るときには図のように
一番最初のストローにゴムひもを通します。
中央のピンク色の部分に五角形ができ,全体が
お皿のように弯曲します。これが「コランニュレン」
という物質で,最小の「ナノホーン」構造です。この要領で六角形をつないで行きましょう。
サッカーボールを参考にすると良いです。
C60が完成すると,すべての六角形の各辺には
ゴムひもが2回通っています。一方,五角形には
1回しか通っていません。
ですので,各五角形に後から追加でゴムひもを
輪のように通しておくと全体が丈夫になります。
C70,C240,C540 とか,
「カーボンナノチューブ」とか作ってみてください。
いずれの場合も5角形が12個含まれます。
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お皿のようなコランニュレン![]()
サッカーボールのようなC60 フラーレン
フェンスのようなグラフェン シート
カーボンナノチューブ。