発泡スチロール球を用いた Si (111)-7x7 DAS モデルの作り方

2006.9.9 安居 & Team STM
摂南大学工学部電気電子工学科 表面物性工学研究室
DAS (Dimer, Adatom, Stacking fault) 構造モデルを回して見る


使用するもの

  1. 発泡スチロール球(直径 40mm)389個
    1層目24個(吸着原子)
    2層目76個(半数が積層欠陥部分)
    3層目94個(このうち二量体 44個)
    4層目98個(正常ダイヤモンド構造)
    5層目97個(正常ダイヤモンド構造)
  2. 木工用ボンド
  3. 定規
  4. 19mmΦ,30mmΦ の穴のあいた板
  5. 角度定規(109.5°および101°)
  6. 電熱カッター

完成品その1 ひし形の一辺の長さは 40cm くらい


完成品その2 層毎に色分けしたもの ひし形の一辺の長さは 40cm くらい
1層目(吸着原子)
2層目(積層欠陥を含む)
3層目(二量体を含む)
4層目(正常ダイヤモンド構造)クリーム
5層目(正常ダイヤモンド構造)クリーム


製作方法

着色

発泡スチロール球に竹串をさし,水性(つやあり)ペイントで着色する。発泡スチロール板などに刺して乾燥させる。(こんな感じ

4層目と5層目,正常なダイヤモンド構造の部分(97個)

切る角度 109.5°,円直径 30mm で4面を切る。


1面目を切るとき

2面目以降は角度定規を使う。

4面切った状態

3層目,二量体 44 個と正常 50 個


30 mm で1面目を切る

30 mm,101°(第1面に対して)で2面目を切る


30 mm,101°(第1面に対して)で3面目を切る

3面切った状態


19 mm,90°(第1面に対して)で4面目を切る(二量体同士の接合面)

残りの 50個は 4層目と同様に 109.5°,30mm で 4面を切る

2層目,積層欠陥を含む部分 76 個

109.5°,30 mm で 3面切る( 4面目は切らないでおく)


3面切った状態

1層目,吸着原子 24 個


19 mm で 1 面目を切る

切り口の円周にそって120°づつ印をつける


19 mm の円で,円の一端から14 mm のところに厚さ 3mm の板を置く


印2点を板の端のラインに合わせる(下から)

(横から)


3面を切る

3面切った状態


赤い印と切った円の頂点を半円を描くように結ぶ

(横から)


カッターで切り込みを入れ,くり抜く

くり抜いた状態

組み立て

木工用ボンドを使って5層目から順番に上の層に向かって組み立ててゆく → 完成!

製作するときのポイント

発泡スチロール球には北極から南極の位置に貫通する穴が空いている。色塗りのときにはここに竹串を通す。
第1面を切るときはこの穴を,斜めにセットして切る。そうすると両方の穴が無くなりきれいにできあがる。
写真は,穴につまようじをさして,説明をわかりやすくしたもの。

Special Thanks to

(有)井上電工 胞子職人の 皆さん。御協力ありがとうございました。

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