実用表面分析講演会 PSA−99

The 3rd Meeting on Practical Surface Analysis
1999年11月4〜5日、東京。


「グロー放電発光分光分析法のための半波整流電源の試作」
的塲慎治(左)、河田勝(右)、 前田規宏山崎真義、井上雅彦

グロー放電発光分光分析法(以下GDS法)では放電電圧にRFを用いることにより 絶縁物の分析も可能であるが、今回我々はもっと簡単に絶縁物の分析を行うための 半波整流電源を設計試作した。この電源は構造が簡単で容易に製作でき、 1周期あたりの試料表面電荷の充放電時間比を試料の性質に合わせて簡単に 調整することが可能である。この電源と併せてグリム・グロー放電管も製作し、 簡単な実験を行ってみた。

製作した電源に抵抗負荷を接続し、抵抗両端での電圧波形を観測したところ、 1周期あたりの放電時間の割合を0〜50%の間で連続的に調整可能で あることが確認できた。この電源と試作したグリム・グロー放電管を用いて 10円硬貨の分析を行ったところCu原子からの発光ピークを観測することができた。 今後は絶縁物試料を用いて最適な充放電時間比の設定に関する基礎的実験を行い、 最終的には絶縁物試料の深さ方向分析に適用したい。


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